認可保育園への選考は、点数で決まると言われており、保活を進める上でよく目にするのではないでしょうか。
その点数の仕組みを理解することで希望する園に入園できる可能性が高くなります。
今回の記事では、保活に必要な点数とは何か、計算方法や点数を上げる方法を解説します。
認可保育園と認可外保育園の違い

認可保育園と認可外保育園の違いは、児童福祉法に基づいて国が定めた設置基準を満たした保育園を認可保育園と呼び、全ての基準を満たさない保育施設や認定されていない保育施設を認可外保育園と呼びます。
認可保育園
認可保育園は、園庭の広さ、規模、保育士の人数など、さまざまな基準が定められており、文部科学省の基準のもと、自治体ごとに決められています。
市区町村が運営する【公立】と、社会福祉法人や株式会社などが運営する【私立】の2種類があります。
公立も私立も最低基準は同じで、どちらも誰でも預けられる訳ではなく、共働きなど市区町村が保育が必要と認められた場合のみ入園できます。
どちらも同じ市区町村内なら保育料も一緒です。
認可を受けている保育施設はさまざまな種類があり大きく以下の3つに分けられます。
・認可保育園
・認定こども園
・地域型保育施設(小規模保育事業、家庭的保育事業、居宅訪問型事業、事業所内保育事業)
それぞれ特徴や規模は違いますが、配置する保育士の数や施設面積など決まった基準を満たし、市区町村に認可されている施設です。
保育時間は、最大利用時間が1日8時間の「短時間保育(保護者の就労時間が1ヵ月120時間未満)」と最大利用時間が1日11時間の「標準時間保育(保護者の就労時間が1ヵ月120時間未満)」の2種類があります。
認可保育園の特徴として、まず保育料が認可外よりも抑えられていることが挙げられます。
これは国からの補助金が活用されており、そのため保護者が負担する保育料が軽減されることが多いからです。
また、こちらの保育園では、世帯年収や子どもの年齢に応じて保育料が決まるシステムも特徴の一つです。
子供を預ける保護者はもちろん、保育所で働く保育士も安心して働くことができます。
福利厚生、雇用面の不安も少なくなります。
認可外保育園
認可外保育園とは、児童福祉士に基づく【認可】を受けていない保育施設のことです。
認可を受けていない保育施設の主な種類は以下の5つに分けられます。
・院内保育園
(病院で働く医療従事者の子供を預かる保育所 )
・企業主導型保育園
(企業が保育所を設置して運営を行う施設)
・事業所内保育施設
(従業員が子供を預けられるように企業内や近隣に設置された保育施設)
・居宅訪問型保育 (ベビーシッター)
(乳幼児の自宅で保育を行うこと)
・幼稚園類似施設
(幼稚園と同様の教育を行っていても児童数や設備面で基準を満たしていない施設)
認可外保育園は保育の自由度が高く、独自のカリキュラムや教育方針を持つ園が多いです。
保育園によっては、英語教育、スポーツ、リトミックなどの教育を受けることができます。
開園時間が長く、夜間・24時間保育、休日保育などにも対応出来ることがメリットです。
保育料は、園ごとに自由に設定されており、認可保育園に比べて国・自治体からの補助金を受け取ることができないため、認可保育園に比べて高くなります。
認可保育園は点数によって決まる
認可保育園は点数によって、入園の選考が決められます。
各自治体によって点数の基準が違いますが、世帯の状況によって加点や減点が行われる仕組みは同じです。
お住まいの自治体のホームページを見て、参考にしましょう。
保育園に受かるための点数とは?

認可保育園の入園の際に必要になる「点数」の計算をしたものを「指数」と呼びます。
認可保育園では点数が高いほど、入園できる可能性が高くなります。
入園を希望する家庭が多いことから入園の基準を計算し、優先順位をつけて判断しています。
世帯の状況を計算した2種類の指数について紹介します。
基準指数
認可保育園の入園選考に必要な指数は、「基準指数」と「調整指数」の合計点数によって決められます。
保護者の就労状況や健康状態などの基本情報を計算したものを「基準指数」といいます。
基準指数の例には下記のような項目が挙げられます。
・就労状況(就労日数・就労時間)
・疾病・病気
・出産予定
・家族の介護・看護
・求職中
・就学中
フルタイムや時短勤務、自営業などの就労形態や月の就労日数と時間、保護者自身の病気や障がい、家族の介護や看護などの家庭の状況で、それぞれ計算されます。
夫婦それぞれの就労状況を計算するので、共働きの場合は夫婦それぞれの状況の合計で計算されます。
調整指数
調整指数とは、世帯の家庭状況にあわせて加点や減点の調整をする点数を[調整指数]といいます。
調整指数の内容は自治体によって異なりますが、いくつかの例を紹介します。
・新規入園希望のひとり親家庭 (加点)
・兄弟が同じ園に在園中 (加点)
・認可外保育やベビーシッターサービスの利用経験がある(加点)
・保育可能な祖父母が同居している (減点)
このような要件で、加点・減点がされる仕組みです。
優先順位
優先順位とは、同一指数の希望者がいる場合に入園者を決定するための新たな基準です。自治体によって非公開の場合もありますが、気になる方はお住まいの自治体に確認してみましょう。
自治体によって項目はさまざまですが、優先順位の例を4つ紹介します。
・基本指数が高い世帯
・ひとり親世帯
・多子世帯
・所得が低い世帯
これらの要件が当てはまる家庭から順位が決められることもあるため、参考にしましょう。
点数の計算方法

実際に「点数(持ち点)」を計算してみましょう。
現在の世帯状況に当てはめて計算してみると、具体的な点数がわかり、対策しやすくなります。
点数の加点や減点の基準がわかると、保活戦略を立てやすくなります。
基準指数の計算方法
まずは基準指数の計算方法です。
就労状況については、就労日数や時間によって細かく点数が分かれています。
就労の状況によって指数が異なります。
例えば、両親ともにフルタイム勤務で働いている場合で計算してみましょう。
・月20日以上1日8時間以上勤務(フルタイム)20点
・月16日以上1日6時間以上勤務 17点
・月12日以上4時間以上勤務(パートタイム)12点
・自営業(フルタイム)20点
・育児休業中16~20点
このケースでどちらもフルタイムの夫婦の場合
父親の点数20点➕母親の点数20点
=40点
これが基準指数の計算方法です。
調整指数の計算方法
次に調整指数の計算方法です。
入園を申し込む子ども以外に、在園中の兄弟や姉妹がいる場合は1点が加点されます。
また、双子が同時に入園を希望する場合にも1点が加点されます。
調整指数は、子供の人数によって加点される場合があります。
反対に、世帯内に保育を必要としない子どもが含まれる場合には1点の減点です。
点数を稼ぎたい場合は、調整指数でできるだけ加点項目に当てはまるようにし、減点項目に当てはまらないようにしましょう。
自分の世帯の点数を知る

自分の世帯が何点になるのか、まずは前年度の入園案内を入手し、確認してみましょう。
各自治体のホームページなどで公開されている入園案内を参考に、点数のシミュレーションをしてみましょう。
こちらのサイトでは保育利用調整点数のシミュレーションが行えます。
岡山市が配布する「令和3年度 保育利用ガイド」を基にシミュレーションしています。
世帯の就労状況により点数が変わりやすい主な条件を紹介します。
【基準指数】
・在宅勤務
・自営業・フリーランス
・就労予定
・就学中
フルタイム勤務は自治体によって異なる場合があり(7時間以上、8時間以上など)、自営業・フリーランスの世帯は、在宅勤務かどうかによって基準指数が異なる場合があります。
調整指数の加点や、優先順位で有利になる項目
・兄弟2人以上の同時申し込み
・育休延長中で復職予定がある
・祖父母の支援が受けられない
調整指数の減点や、優先順位で不利になる項目
・選考時に必要書類が不足
・求職中で職探しが長引いている
・居住歴が短い
これらの条件は自治体によって基準が異なるため注意が必要です。
保育園に受かるための点数を上げるポイントとは?

希望する保育園に入園するためには点数を稼ぐことが重要になります。
保活に必要な指数を上げるための具体的なポイントを紹介します。
就労条件を満たす
基準指数の点数を上げるために、働き方を見直す必要があります。
入園の選考に必要な基準指数や調整指数は、保護者の就労状況が影響します。
フルタイムの方が点数が高くなるので時短勤務からフルタイムに変更するママもいます。
ほかにも、パートタイムの仕事を複数掛け持ちすることで、フルタイムとみなして点数を上げられたというママもいます。
小規模保育園や認可外保育園を利用する
認可外保育施設を継続的に利用することで、自治体によっては申し込みの際に調整指数で加算されることがあります。
一時保育を加算対象としている自治体は多くありますが、自治体ごとに決められた調整指数のルールによっては対象にならない場合もあります。
ベビーシッターを利用する
ベビーシッターサービスを継続的に利用している場合、利用時にシッターや事業者から発行される「受託証明書」を提出することで、認可保育園に申し込む際の調整点数に加算される自治体もあるようです。
入園前に加算の対象となるベビーシッターサービスを利用していたことで、調整指数の点数を上げることができたというママもいます。
保育園に落ちてしまった時の対策とは

待機児童が多い地域や人気がある園に応募した場合には入園希望者が殺到し保育園に落ちてしまうことがあります。
保育園に落ちてしまった場合にはどうしたらいいのでしょうか。
落ちてしまった場合の対策をいくつか紹介します。
保育園の候補を広げる
通える範囲を検討し、保育園の候補を広げる必要があります。
希望する保育園よりもエリアを広げ、通勤経路に沿った保育園の確認など候補を見直しましょう。
できるだけ候補数を増やすことで保育園に内定する確率も上がります。
認可保育園の二次募集に応募する
保育園に落ちた際に最初に行うのは、二次募集があるかどうかの確認です。
二次募集とは、募集人数より児童が集まらなかったり、突然空きがでた場合に追加募集されることです。
一次募集に比べて受け入れ人数が少なくはなりますが、希望する保育園に入園できる可能性があります。
二次募集の申込期限や、申し込み方法など各保育園の募集要項で確認しましょう。
無認可保育園を検討する
待機児童が多い自治体は、認可保育園だけでなく認可外保育園も検討するといいでしょう。
認可外保育園は、認可保育園と申込方法や入園のスケジュールが異なり、それぞれの施設に直接申し込みをします。
事前に見学が必要な施設も多いので、各施設に確認しておきましょう。
認可外保育園に預けることで次の認可の募集の際に加点対象となるため、認可保育園が決まるまでは認可外保育園に預けるという方法も良いでしょう。
職場に育休の延長を申し込む
育休は、子どもが1歳になるまで取得できる制度ですが、認可保育園に入園できない場合、1歳6ヵ月まで延長ができます。
さらに、1歳6ヵ月に達するまでに認可保育園に入園できない場合、最長2歳まで延長できます。
育休の延長を申し出る場合には、「育児休業期間変更申請書(任意書式)」を提出する必要があります。
会社側も、保育園の結果次第では業務について調整が必要になるため、早めに連絡をしておきましょう。
まとめ

今回は保育園に受かるための点数や計算方法について紹介してきました。
認可保育園は、認可外保育園に比べて費用を抑えられるため、非常に人気が高いです。
また、待機児童が問題になっており、人気の保育園は競争率が高く入園することが難しくなります。
入園を勝ち取るには、点数について理解し、自分の世帯の点数を把握する必要があります。
自治体によって点数の基準が異なるため、各自治体のホームページなどで点数のシミュレーションをしましょう。
世帯の点数を知ることで保活をより効率的に進めていくことができます。
世帯の点数を上げるためには加点項目に当てはまるようにし、点数を稼ぎましょう。
保活で重要なポイントは余裕をもって提出書類の準備を進め、申し込み期限内に提出することです。
事前に気になる保育園をピックアップし、実際に保育園を見学して入園したい候補を絞り込んでおきましょう。
認可外保育園は、保育料が高くサービスの質が悪いのではないかと敬遠する方もいるかもしれませんが、認可保育園には無いメリットも多くあります。
入園できる保育園を確保するために認可外も視野に入れておくといいでしょう。

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